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前回の記事で、Excelの「ページ設定」ダイアログに関する説明を書いていった。
その中で説明を残した「シート」タブの機能について、この記事で説明する。
印刷範囲の指定
ページ設定の「シート」タブは上図のようになっている。
まず最上部の「印刷範囲」というのは、シート全体を印刷したくはなくて、「$A$3:$C$10」のように自分が任意で指定した範囲に限定して印刷範囲に設定する機能だ。
セル範囲を示す小難しいOFFSET関数とか使えば、この印刷範囲をデータ数に合わせて柔軟に可変にすることもできるけど、それは割愛する。
とりあえず、この「印刷範囲」テキストボックスをクリックしてから、マウスドラッグして印刷範囲を指定すれば良い。
私はここからやらずに、「改ページプレビュー」画面で設定することが多いけど。
次に、図の赤枠で囲った部分が分かりにくいので、それらを説明していく。
「枠線」
これは、Excelシートに全く罫線を入れなかったとしても、データのある範囲内なら罫線を入れて印刷させる機能だ。
上図は、D6セルに文字を打ち込み色を付けた以外は何もデータのないExcelシートについて「枠線印刷」の設定をした場合だ。
これを印刷すると、下図のようになる。
このように、データがある範囲内すべてに罫線を入れて印刷される。
外側が通常(実線)の罫線で、内側は薄い破線の罫線の形式でだ。
この例のように、データがバラバラの場所にしかなかったりすると、かえって見苦しくなったりする。
また、色が付いたセルの周りは罫線が消えてしまう。
だから正直、使い所が難しい機能だ。よほど色も付けず、簡素な表とかを印刷する場合には良いだろう。
「白黒印刷」
インク節約とかのために、強制的に白黒印刷をするよう設定する機能だ。
白黒の中で濃淡とかは巧みに付けてくれる。
「簡易印刷」
上図では、D6セルに色と罫線を付け、また図形も入れてみて、これに「簡易印刷」設定を入れている。
これを印刷すると、下図のように、色や図形は徹底的に取り除かれて文字だけが残る。
よほど情報を削ぎ落として簡素な資料を印刷したい時に使えば良いだろうが、これも使い所が難しい。
私は、Excelのシート上では罫線を表示させておきたいけど印刷時には消したい時に、これを使ったことがある。
「行列番号」
Excelで通常は印刷されない、縦横のセル番号を一緒に印刷する機能だ。
見た方が早いので、下図に示す。
「コメント」
Excelで、セルに追加したコメントというものは、通常は印刷されることはない。
もともと、印刷には反映させないための機能だし。
でもそれを印刷したい時に、この「コメント」のところの横のボックスを操作して設定する。
印刷するくらいだったら最初から普通の図形を使えばよいと思うし、あまりこの機能を使って無理にコメントを印刷するものでもないと、個人的には思う。
ちなみにセルのコメントは、セルを右クリックして「コメントの挿入」とか、リボンの「校閲」タブからとか、ショートカットキー「Shift+F2」とかで追加できる。
「セルのエラー」
Excelで計算式を入れると、「#N/A」とか「#DIV/0!」とかエラーが出ることがある。
エラー表示は、通常は計算式の修正等により消すものだけど、大した問題もないときとか、敢えて残したいときとかは消さずに置くものだ。
でもそれをそのまま印刷すると見苦しいけど、そのエラー表示を空白文字とかに置き換えて印刷してくれるものだ。
「ページの方向」
あとは一番下に「ページの方向」という項目があって、「左から右」「上から下」の2つのチェックボックスがある。
要するにこれは、縦にも横にも長いシートを、ページ順として縦横どちらを優先するかという設定だ。
「左から右」に設定したら、まず左端部分を縦に印刷しきった後で右側の印刷に入るという順番。
「上から下」なら、まず上の方を横に印刷しきった後で下側の印刷に入るという順番。
縦にも横にも長いシートというの自体、あまり好ましいとは思わないが、この設定は必要になることもしばしばあるだろう。
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