Excel ページ設定の基本機能②ページ設定ダイアログから

Excel これができなきゃ給料泥棒

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はじめに

Excel ページ設定の基本機能①印刷タイトルの設定

前回の記事では、Excelのページ設定機能のうち、「印刷の向き」「印刷タイトル」機能について説明した。

今回は、下図の「ページレイアウト」タブから「印刷タイトル」または右下の小さなボタンで呼び出せる「ページ設定」ダイアログにおいて利用できる機能を説明していく。

「ページレイアウト」タブ

この「ページ設定」ダイアログについても、オリジナルのリボンクイックアクセスツールバーに追加しておこう。

Excel リボンはカスタマイズしまくろう。配置を無理に覚えようとしなくて良い

Excel2010以降 クイックアクセスツールバーのカスタマイズ

「ページ」タブ

ではまず「ページ設定」ダイアログの「ページ」タブからだ。

「ページ」タブ

このタブの機能で「印刷の向き」~「拡大縮小印刷」のところの機能は、このダイアログからいちいち操作していないで、オリジナルのリボンやクイックアクセスツールバーに配置しておいて素早く使おう。

基本的に説明は不要な簡単なコマンドの集まりだが、青の点線で囲んだ「次のページ数に合わせて印刷」のところは重要なので解説する。

指定ページ数に収める機能

この機能は、「縦1ページ×横2ページに収めて印刷したい」とか、印刷するときに収めたい縦横のページ数を指定する時の機能だ。

この機能を知らなかったら、ちまちま印刷倍率の所をイジって「100%」とか「90%」とか入力し、適切な印刷倍率を求めて試行錯誤していくところだ。

しかしこの機能で指定すれば、適切な印刷倍率はExcelが自動的にセットしてくれる。

そしてこの機能を使う時に、最もよく使うパターンといえば、「横は1ページに収まってほしいけど、縦のページ数は別に何ページになっても構わない」というパターンだ。

この場合は、横のページ数だけを1ページと指定して、縦のページ数のところは「自動」のままにしておけば良い。

私は大半のExcelファイルについて、この横1ページに収めるページ設定をしている。

横1ページに収める

「余白」タブ

次に、「ページ設定」ダイアログの「余白」タブ。
ここのメインは、上部であちこち数値を入れて余白設定する箇所(下図の青い枠内)だと思うが、はっきり言ってこれらは無視して良い
使わず封印しよう。

こんな6箇所もある欄に、ゴチャゴチャ数字を入れていくなんて訳の分からない作業をしていても、混乱するばかりで時間の無駄だ。

その下にある「水平」「垂直」というのにチェックを入れて、縦方向or横方向に真ん中に収める設定なら、しても良いけど。

余白の設定をしたいなら、こんな場所から設定するのではない。
Excelのシートで「Ctrl+P」でも押して、印刷プレビュー画面を開こう。

そして、右下の右から2番め「余白の表示」ボタンを押せば、各種の余白を示す枠線が出てくる。
これをマウスでドラッグし、視覚的に分かりやすく余白を調整していける。

というか、もうこの画面から余白設定するのさえ面倒だ。
私は、大半の資料で同じ余白設定を使うので、それをマクロ登録してワンタッチ設定できるようにしてある。

それについては別記事にまとめている。

Excel VBA クイックページ設定のマクロ 個人用マクロブックに組み込める

「ヘッダー/フッター」タブ

「ヘッダー/フッター」タブが一番、設定方法を覚えにくいかもしれない。
まず下の方に、偶数ページと奇数ページで設定を分けるとか、先頭ページだけは別設定にするとかいうチェックボックスがあるけど、このあたりは必要があれば設定すれば良い。

私は全然イジったことがないし、特に説明するほどでもないと思うので説明は省略する。

「ヘッダー/フッター」タブ

ヘッダー・フッターとは

そして「ヘッダーの編集」「フッターの編集」ボタンからそれぞれの編集に入っていく。

そもそもヘッダーとかフッターというのは何か。
ヘッダーは最上部に、フッターは最下部に、毎ページに常に表示したい情報を入力しておく項目だ。

あれ?となると、フッターはともかくヘッダーは、前回の記事で述べた「印刷タイトル」と重複することにならないか?
実際、単なる文字の羅列を毎ページに表示したいだけだったら、ちょっと役割が重複することになって、どっちにしようということになる。

「ヘッダー」と「印刷タイトル」の違い

まず「ヘッダー」は

ヘッダー
  • 通常のExcelシート上では目に見えない。「ページ設定」ダイアログなど意識して使わないと、ヘッダーの設定内容は見られない。
  • 普通では見えないので、設定されていることを忘れる危険性がある。
  • 印刷等しない限り、Excelシートの見栄えや操作性に影響しない。
  • Excelのファイル名・シート名やページ数など、「印刷タイトル」では設定困難な項目を簡単に設定できる。

それに対し印刷タイトルは

印刷タイトル
  • Excelシート上で、普通に目に見える。そのため、見落とさないし、変更が簡単にできる。
  • Excelの(先頭の)何行かを使用するため、表のレイアウトや見やすさ・操作性に影響しうる。
  • 各種の数式を使った複雑なデータや表など、ヘッダーでは設定できない項目を設定できる。

まあ、こんなゴチャゴチャ書いたものをなぞっていてもしょうがないので、実践で身につけていこう。

ヘッダー・フッターの編集

話は戻って「ヘッダーの編集」「フッターの編集」ボタンを押すと、編集画面に入る。
「左側」「中央」「右側」とあるボックスに、自分でタイトル等を書き入れても良いし、シート名やページ数、総ページ数といった独自のデータを入れることもできる。

ヘッダーとフッターの編集
独自のデータというのは、上図で「各種データの挿入ボタン」とあるボタンを押して挿入していく。
これらボタンは、左から順に、次のような内容だ。

ボタン名称説明
1文字書式文字の色やサイズなどフォントを変えられる
2ページ番号今のページ数が何ページ目なのかを示す
3総ページ数全部で何ページあるかを示す
4日付現在日付をリアルタイムで示す。「2000/1/1」のような表示形式に限定され、「2000年01月01日」のような表示形式に変えたいと思っても無理。
5時刻現在時刻をリアルタイムで示す。これも表示形式の変更は無理。
6ファイルパスファイルの保存されているフォルダを示す。
7ファイル名そのまんま。ファイル名。
8シート名そのまんま。シート名。Excelの関数とかでこれを表示できなくもないが、かなり難しく、トライする価値は乏しい。
9図の挿入写真とかを挿入できるけど、こんなの無理にやらなくて良いだろう。
10図の書式設定挿入した写真とかを、サイズを変えたりできる。無理にやらなくて良い。

これも、自分で使って慣れていこう。Excelのセルほど、書式設定等に関する自由度はないことが分かるはずだ。

なお、上表の中で№2「ページ番号」だが、これは必ず№3「総ページ数」とセットにして使おう。
つまり、単に「8」とページ数を示すのではなく「8/15」と、全部で何ページあるのかを示して親切にするわけだ。

これは、Excelに限らず資料作成では大事なことだ。

では、「ページ設定」ダイアログには、後は「シート」タブが残っているが、長くなったので次の記事で説明する。

Excel ページ設定の基本機能③ページ設定ダイアログの「シート」タブ

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