Excelの検索と置換の機能について

Excel これができなきゃ給料泥棒

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今回の記事では、Excelにおける「検索」「置換」の機能について、なるべく広く裏技的なことまで全般的に紹介していく。
それらの内容をマスターできれば、上級者の仲間入りができるだろう。

はじめに

検索置換は、聞いたことくらいはあるだろう。
Excelに限らず、Wordとかメモ帳とか、あるいはブラウザ上での文字入力ツールとか、色々なアプリケーションで共通に用意されている機能だ。

ショートカットキーも、大抵のアプリケーションで共通していて、

  • 検索はCtrl+F
  • 置換はCtrl+H

だ。私の愛用のサクラエディタでは、なぜか置換のデフォルトコマンドはCtrl+Rだけどね。

「サクラエディタ」でCSVモードを使ってCSVファイルを編集しよう

Excelではリボンの「ホーム」タブからもできるようだが、そんなものは忘れよう。
私も一度もリボンからやったことはないし、必ずショートカットキー一本でやること。

それにより、他の幅広いアプリケーションにも対応可能になるしね。

検索と置換の定義はといわれても、それ以上簡単に説明できないというか・・・。
検索は、スマホとかでもお馴染みだろう。

置換は、検索で引っ掛かった言葉を、別の言葉に置き換えていく作業だ。そのままやんというか。

以下、Excelにおける検索と置換について述べていく。当然、これらができないと給料泥棒だ。

なんか私の見た人では、「検索といったらオートフィルタならやるけど、それ以外(Ctrl+Fによる検索)を知らない」とかの人がいて、それではインターネットをやっててググれませんというのと同じようなことだ。

上図がExcelの検索・置換のダイアログで、検索したい文字を上のテキストボックスに、それをどういう文字に置換したいかを下のテキストボックスに入力する。

検索・置換の共通事項(1)検索・置換の範囲指定

検索と置換というのはほぼ一体の行為なので、まず双方に共通する事項をまとめて述べる。

検索・置換の共通事項
  • 単一のセルしか選ばれてない状態(というか、普通の状態)で検索・置換を起動すれば、そのシートの全体セルに対して検索・置換が実行される。
  • 複数セルが選ばれた状態で検索・置換を起動すれば、その選ばれたセル範囲内だけに対して検索・置換が実行される。
  • 複数シートを選択した状態で検索・置換を起動すれば、その選ばれた複数シート範囲内に対して検索・置換が実行される。

Excel 複数シートを同時操作する


まあここまでは、特に説明しなくても、勘で分かるレベルだろう。

次に、「Ctrl+F」「Ctrl+H」で出てくる検索・置換ダイアログの「オプション」をクリックしてみよう。
下の方に追加メニューが出現するので、以下それについて説明する。

検索・置換の共通事項(2)オプションメニュー

「検索場所」

通常は「シート」になっていて、現在アクティブなシート1つのみを対象にするが、これを「ブック」に変更すればブック全体を対象にできる。
まあ、全てのシートを選択状態にしてからやっても、同じ効果は得られるけど、お好きな方で。
検索場所

「検索方向」

行・列(縦・横)のどちら方向に順番に検索していくかを指定する。
私の検索の仕方には「1個見付ける」「全部見付ける」「1個も見付からない」しかないので、私はこの行列指定は全然使わない。
他のユーザーには、この機能は需要があるのかな?

「検索対象」

通常は「数式」になってて、「」「コメント」と選択することができる。

検索対象

「コメント」の選択肢はあまり使わないと思うが、このオプションを「数式」にするか「」にするかは非常に重要だ。

使っていれば分かるだろうがExcelは、見た目上で表示されている値と、実際にセルの中に打ち込まれている数式とは全然一致しないことが普通だ。

そこで、検索・置換というのは、セルに見た目上で表示されている値を検索するより、中身の数式に対して行うことの方が重要かと思う。

具体例としては、「=SUM(A2:K2)」とある数式が縦にコピペされていて、実際はA列~L列まで合計しないといけないという場合、数式の「K」を全て「L」に置換すればよいわけだ。

数式の置換

また、格好良くするには「A」「L」の文字の前に、絶対参照(正確には複合参照か)を示す「$」文字を入れたいところだから、「A」文字を「$A」に、「L」文字を「$L」文字に置換するなど、数式の置換の仕方は色々と考えられる。

そして、そういった数式の置換をするには、Excelの計算式の組み立て方・成り立ち方に対する理解や、絶対参照・相対参照に対する理解は不可欠だ。

絶対参照・相対参照については別記事にまとめている。

中の数式とかとは関係なく、表示されている値を探したいときは「検索対象」を「」にして検索すれば良い。

この場合は、置換に使うことはほぼなくて、検索オンリーになる場合が多いだろうけど。

Excel 絶対参照・相対参照 SUMIF関数を題材にして語る

検索・置換の共通事項(3)チェックボックスのメニュー

Excelの検索はデフォルトでは、

  • 大文字と小文字を区別しない
  • セルの内容を完全一致でなく部分一致で検索
  • 半角全角を区別しない

検索をしてくれる。

普通はこの方が親切なのだと思うしこれで問題ないと思うけど、必要がある場合は、下記のチェックボックスをONにしてみよう。

  • 「大文字と小文字を区別する」
  • 「セル内容が完全に同一であるものを検索する」
  • 「半角と全角を区別する」

というのを選べるので、必要に応じてチェックを入れる。

検索・置換の共通事項(4)書式検索メニュー

Excelの検索・置換は、文字情報だけでなく、セルの塗りつぶし色とかフォント・罫線など、書式の情報によっても実行できる。
そのためには検索・置換ダイアログで「書式」を選べばよい。
書式検索

そこで「書式」「セルから書式を選択」とあるけど、「書式」の方を選べば、書式設定の画面が現れるので、ここで自分で条件指定すればよい。

セルの塗りつぶし色とかフォントがよく分からない、どこか具体的なセルを例にして指定した方が速いって場合には「セルから書式を選択」を押し、スポイトみたいな形のマウスカーソルが出てくるので、セルをクリックする。

置換するときも同様に、この書式検索は使える。黄色く塗りつぶされたセルをまとめて緑色の塗りつぶしに変えたいとかね。

またこの書式検索は、検索のキーワードと組み合わせても使えるし、書式だけを検索したい場合でも使える。

「黄色く塗りつぶされたセルを単に全部検索したい」という場合なら検索キーワードは空白にしておけばよいし、「黄色く塗りつぶされていてなおかつキーワードも探したい」という場合なら検索キーワードを指定すれば良い。

「検索」独自の機能

「次を検索」

検索ダイアログで、複数のセルが検索結果に掛かったら、検索ダイアログを閉じずEnterキーを押していけば、次の結果セルから結果セルへと順にジャンプしていける。

また、検索ダイアログを閉じてから「Shift+F4」とやるのが、次の検索結果へとジャンプしていく専用ショートカットキーだ。これは必ず覚えておこう。

「すべて検索」

検索の機能において、「すべて検索」というメニューがあるのだが、これは結構便利だ。

すべて検索

文字通り、複数のセルが検索結果に引っ掛かったときにそれら全てが下に表示されるんだけど、まあそれだけなら大したことでもない。

たとえば上図の例で「ストーリー」という文字が検索で引っ掛かったセルを、全て黄色く塗りつぶしたいとかいう場合に便利だ。

このときは、下に表示された検索結果を、Shiftキーを押しながら同時に選択してみよう。

そうすると、検索結果に該当するセルが同時に選択された状態になるので、そこで塗りつぶしコマンドなど実行すれば同時に処理できる。

すべて検索

「置換」独自の機能

置換

置換のダイアログには「すべて置換」「置換」とあるけど、私は「すべて置換」しか使わない。

1個1個を丁寧に用心深く書き換える作業だったら、置換コマンドじゃなくて手作業でやるべきだと思うし。

「すべて置換」は、置換ダイアログからのショートカットキー「Alt+A」でやれるようになっておこう。

また、よくやる置換は、「置換後の文字列」欄に何も入力しないことで、文字を削除する置換だ。

検索・置換について、基本的な事項はここまで。他にも裏技ぽいのとかあるけど、それらについては別記事を書いて紹介する。

Excel セル内改行とその検索・置換について

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