Excel 偶数・奇数の判定を実用的に用いる方法 行の色分け

Excel 一歩先へ

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はじめに

前回の記事で、ExcelのMOD関数とかISEVEN・ISODD関数で偶数・奇数を判定する方法を書いた。

でもこれだけじゃ、大多数の人は「そんな算数の方法が分かったからって何に使えるわけ?」ってことになって、使い所が分からず忘れてしまうと思うので、実際の業務でガチで役立つ使い方も示してみたい。

それにあたり、偶数・奇数の判定方法でMOD関数を使うのはちょっと面倒なので、お手軽なISEVEN・ISODD関数を、以降の説明では使いたい。

Excel 関数で偶数と奇数を判定する方法 MODとISEVEN・ISODD

表に交互に色を付けたい

私が偶数・奇数の判定を使う場面は、もっぱら、行の色分けをするときだ。

たとえば下図のような帳簿の表があるとする。
実際には、「摘要」欄はもっと詳しく書くし、「(カテゴリ)」欄は書かないくらいに思って良い。

で、「№」欄をどう振っているかだけど、実は基本的には任意・主観だ。

一応この例では、カテゴリが上の行と違うものになったら№を変えている。
また日付が上の行と変わったら、カテゴリより優先して、№を変えている。

ただ、機械的に決められる法則性ではなく、あくまで任意だ。
さてこの場合、「№」が変わるごとに自動で色を変え、下図のような感じにしたいと私は思うわけだ。

「№」が1個上と違う数字になったら色を変えるというのでも悪くはないが、それだと行の削除とかがあったとき面倒だ。

だから、「№」が偶数か奇数かで判定し、交互に色を変えていくのが良いと私は思っている。

こういう場合、「№」を目視して手動で色を入れるなんてしてたらいけない。
条件付き書式のテクニックを使って、自動で色が入るようにしよう。

条件付き書式の設定

ではその設定手順。
この例では、タイトル行である1行目には偶数奇数判定の必要はないので、2行目~一番下の行までを選択する。

次に「ホーム」タブの「条件付き書式」→「新しいルール」とやる。
ただこれを毎回イチイチやるのは無駄なので、必ずリボンをカスタマイズして、「新しいルール」は自分のオリジナルのリボンに追加しておこう。

Excel リボンはカスタマイズしまくろう。配置を無理に覚えようとしなくて良い

そして「数式を使用して、書式設定するセルを決定」をクリック
→まずは「№」が奇数の場合の設定をしよう。数式欄に

=ISODD($A2)
と入力して「書式」を押す。

$A2」と、$マークを1つだけ付ける絶対参照・相対参照のやり方に注意だ。

そして次に出てくる画面で、「塗りつぶし」タブで好きな色を選んでから「OK」を押していけば設定完了。

この、№が奇数のときの設定までで終わりでも、良いことは良い。
でも私としては、№が偶数のときの設定もしておきたいと思っている。

その場合は、前回も述べたように、「№」に何も入力されていない場合は判定対象外にするようにしたい。

=IF($A2<>””,ISEVEN($A2))

のようにすれば、A2セルに何も入力されていない場合は、ISEVEN判定をせず、条件付き書式の設定判定対象外にすることができる。

余談:交互の行ごと色付けとテーブル

さて、今回の例題で使った「№」は、任意で入れるものであり、それの偶数奇数で色分けをした。
これに対し、よく例題として出されるのが、単純に行ごとに色分けをするものだ。

下図のような感じで、行が変わるごとに機械的に、青とかの色を付けるというもの。

この場合、シートの行を示すROW関数と組み合わせて、

=ISEVEN(ROW())
などと条件付き書式の数式に設定するというわけだ。

でもこの程度のことなら、こんなややこしい関数とかは使わなくて良い。
実はこれ、Excel2007以降の「テーブル」機能を使えば、ものの3秒でできる。

行ごとの色付けをしてない元の表で、何も考えずショートカットキー

Ctrl + T (または Ctrl + L)
を押し「OK」としよう。

それだけで、行ごとに交互に色が付いて縞模様ができあがる。

Excel2010以降 「テーブル」機能をフル活用しよう。まずは作ってみる。

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