Excel 小計(集計)機能について(1)小計の基本機能

Excel これができなきゃ給料泥棒

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はじめに

Excelで「小計」という機能がある。
Excel2003までは「集計」と呼ばれていた。

私の周りを見ても、ちょっと慣れてきた人は、この機能をよく使ってみたくなる感じだ。
この機能について簡単に紹介する。

簡単にというが、最初に言うけどこの機能は、実は早目に卒業していくべき機能だ
いや、必ず知っておかなければならない機能ではある。

しかし、この機能は率直に言って「間に合わせ」の機能だ。ガチでの多用に耐えられるものではない

そのため、この記事では小計機能の基本的な使い方を説明するけど、次の記事では、小計機能のデメリットを長々と説明する。

そして代替方法も、別の記事で紹介する。

基本的な小計機能の使い方

まず上図の表で、データが並んでおり、「担当者ごとに、台数と売上金額の合計を出して」と言われたらどうするか。

初心者は、効率的にやる方法が分からず、「=I4+I5+I8+I9+I14」・・・みたいな完全手入力の計算式をひたすら打ちまくるかも知れない。

言うまでもないが、そんなチマチマしたことをやっていたら給料泥棒だ。

そこで、小計機能の紹介だが、担当者ごとに集計したいということなので、まずD列「担当者CD」で昇順に並べてみよう。

「担当者名」でなく「担当者CD」を並べ替えキーに指定した件
そもそも「CD」というのは「コード」のことね。
ちょっとした愚痴のようなことだが、Excelを分かってないというか、ITやシステムやデータ活用のセンスがないというか、そういった人達は、「名称」ばかりで満足して、「コード」を見て有効活用しようとしない。

  • たとえば「営業1課」という名称ひとつ取っても、「営業一課」「営業1課(1が全角)」「営業①課」など何通りかの表記ブレが考えられ、それを考えて統一した名称を入力しろと言われたら大変だ。
    それをコードというもので、一意にまとめることができる。名称や読み仮名が酷似している場合も、コードが分かれば峻別できる。
  • 並べ替えしたいときでも、名称だけをキーにアイウエオ順で並べ替えしたって訳のわからない順になるだけだが、並べ替えのことまで予め考えてコードを振っておけば、規則正しい順序で並べ替えできるようになる。
    今回の問題例についても、コードで並べ替えをすれば、キレイな順序になるのだ。
  • 色々な会計システムとかでも、まず「コード」を入力すれば対応する名称が表示されるようになっているので、名称よりまずコードを教えてもらったほうが普通に楽だ。
    しかし、そういうシステムを毎日使っている人でも、「名称」より「コード」が重要だということをなかなか理解していないことがある。
    システムで情報検索してくれという依頼に際して、名称だけ伝えてコードを伝えないものだから、コードを調べるのが二度手間になる。

ということで、仕事において「名称」と「コード」が紐付いている場合は必ず、相手に伝えるときもコード情報を優先して伝えよう。
そして、データの中でもコードをキーとして優先してみるようにしよう。

ちなみに、オートフィルタくらいは分かってるという人の大半は、担当者CDで昇順に並べるという場合、見出しのD3「担当者CD」セルの右端に付いているオートフィルタの▼ボタンを押して「昇順」をクリックするだろう。

しかし、それは早目に卒業して、D3セルをクリック→Altキー → ⬇キー → Sキー というショートカットキーで素早く昇順並べ替えをできるようになろう。

Excel オートフィルタ関係 難しいがかなり役立つコマンド

そして並べ替えをしたら、リボンの「データ」タブ→「小計」とやる。

そして、出てきた小さな画面で

  1. 「グループの基準」で、基準となる「担当者CD」を選ぶ。
  2. 「集計の方法」で「合計」を選ぶ。空白セルがあったりすると、ここのデフォルトが「個数」になってたりするので注意。
  3. 「集計するフィールド」で、集計したい「販売台数」「売上金額」にチェックを入れる。

ここまでやったら「OK」ボタンを押す。

集計の設定

これで、D列「担当者」が変わるごとに「◯◯ 集計」という行が挿入されて、自動的に担当者ごとの集計が完了する。

この機能を初めて知ったときは、私も感動モノだった。
集計行の挿入を自動でやってくれて、かなりキレイなレイアウトに仕上げてくれるしね。

だから私も、最初は多用していた。でも、前述のように卒業していくべき機能なのだけどね。

この「データ」タブの「小計」コマンドも一応、自分のオリジナルのリボンに追加しておくと良いだろう。
追加する方法はこちら

Excel リボンはカスタマイズしまくろう。配置を無理に覚えようとしなくて良い

集計行に色を付ける

集計行が挿入されたが、このままでは集計行の強調がイマイチ分かりにくいと思うので、ここから私は必ず、集計行には色を付けることにしている。

では、集計行にのみ色を付けるにはどうしたら良いだろうか。

小計の実行後には、縦方向に「グループ化」をするボタンが追加される。
これの番号「2」をクリックして、集計行だけを表示してみよう。

ちなみに「1」を押すと総計行のみの表示になり、「3」が全データ表示の状態になる。

そして、集計行のみ表示された状態で、タイトル行より下(タイトル行を含まない)~総計行までを選択する。

このまま普通に塗りつぶしをやると、集計行以外の非表示の場所にも塗りつぶしがされてしまう。

そこで、画面で見たまま、見えている場所にだけ処理をするためのコマンドがExcelにはある。
ショートカットキー「F5」→「セル選択」→「可視セル」などとやる方法もあるが、正直まどろっこしいので、専用のショートカットキー「Alt + ;」で行こう。
「;」のボタンは、「L」ボタンの右にあるはず。>

このショートカットキーで、可視セルだけが選択される

つまり、非表示セルは除外して見えているセルだけ選択されるので、この状態で好きな色で塗りつぶしを実行しよう。

私は大体、薄い緑とか黄緑みたいな色で塗っている。

この一連の「小計」作業について、動画にもしてみた。

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